CSS研究会とは
About CSS

ご挨拶

 人工股関節全置換術(THA)においては、基礎的・臨床的エビデンスに基づいた知識と手術手技が極めて重要です。
 1980年代後半に開発されたショートステムは、初期固定不良、アライメント異常、デザイン不良、早期ゆるみ、再置換リスクなどの問題により淘汰されてきた経緯があります。しかしながら、その形状やコンセプトが改良された数多くのショートステムが2000年以降も提唱され使用されているのが現状です。
 骨と軟部組織温存を意図したショートステムは、長期成績こそ今後の課題ではありますが、手術時の骨・軟部組織の温存、初期固定の獲得、大腿部痛の低減、大腿骨近位への適切な荷重伝達、応力遮蔽の抑制、骨萎縮軽減によるステム周囲骨折リスクの軽減などが十分に期待できる中期成績が報告されています。
 一方、ショートステムの手術手技は難易度が比較的高く、骨と軟部組織温存が求められる活動性の高い若年者などに適応しようとしても、指導医や主治医の執刀経験がないために適用することが逡巡される場合も少なくないのが現状です。また十分な理解がないままショートステムを導入して、術中骨折や初期固定不良などの周術期合併症を引き起こしてしまい、ショートステムそのものを批判し、使用継続を断念することも生じています。
 それらを背景として、2022年2月に、Curved Short Stem(CSS)研究会を発足しました。その目的はCSSの安全かつ広範な普及です。具体的には、CSS機種の特徴と相異点、手術適応、手術計画、実用的な手術手技や合併症回避方法などを伝授するとともに、関連研究を推進し、研究成果の普及に努めることです。
 当研究会は、世話人17名、顧問3名、アドバイザー1名で構成されています。毎回開催地を変えて年2回実施しており、発足以来9回の研究会を開催させていただきました。ご参加の先生方へのFace to Faceの講義・議論・指導により実践的なCSS技術を学んでいただくことで、CSSの啓蒙と安全かつ広範な普及を実現したいと考えております。
多くの患者様がCSSを適応されることにより、高いADLとQOLを獲得していただけることを心より祈念しております。

(代表世話人 中田活也)

CSS研究会 代表世話人
中田 活也

  • JCHO大阪病院 人工関節センター長